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ちょっと一息…日本の名機 その1-1 日産L型エンジン

自動車用エンジンってコストの関係で専用エンジンが用意されるのは稀で
汎用性が重視されることが多いんですが
その中でも名機と呼ぶにふさわしいエンジンを紹介していこうかな、という事で
一つ小話を・・・



日産の名エンジンとしてよく取り上げられるL型エンジンですが
開発当初からバリエーション展開と部品の共用化を念頭に置かれ
身もふたもない言い方をすればメルセデス・ベンツの直列6気筒エンジンをコピーして開発されました
もっとも、日産だけではなくトヨタもプリンスもメルセデス・ベンツの直列6気筒エンジンをモデルとしていたので
初期モデルは全て直列6気筒・OHC・ターンフローという構成でした。
ターンフローというのは現在ではなかなか見ることの少なくなった構成ですが
吸気と排気を同じ向きに揃える方式でクロスフローと違い補器類に割くスペースが少なくて済む
というメリット以外にはさして有用性はないのですが
モデルとしたエンジンがそうだったのでそうなったのでした(笑)

そしてピストンとコンロッドの共用化及びクランクシャフトの径の共通寸法化を図りつつ
2000cc以下でlは4気筒、2000cc以上は6気筒というように分け
最小排気量は4気筒版L13の1300ccから6気筒版2800ccまでカバーできるように設計がなされたのでした
まず最初に1965年(昭和40年)130型セドリックに従来のJ20型直列6気筒OHVの上級版として
スペシャル6という追加グレードにL20が搭載されデビュー
その後1967年(昭和42年)510型ブルーバードに直列4気筒版が搭載されデビューしました

6気筒版は当初メルセデス・ベンツそのままの構成だったのが
1969年(昭和44年)ごろに改良の手が入り4気筒版との完全部品共用化が完了
旧来のL20と区別するために社内呼称的に「L20A」と呼ばれるようになるモデルが後に基本となります

最初に述べた部品のモジュール化
これは内部部品を共用化してコストを低減化する目的で始めたのですが
これが後にL型チューニングに生かされるようになります

例えば1600ccのL16型4気筒エンジンのピストンを6気筒に組み込むと2400ccのL24型となるといった風に
クランクの軸径、コンロッドメタル寸法が同一といった点を生かして
日産自身もバリエーションを広げる一助となっていくのですが
それ以上に町のチューニングショップが気づいて後の改造車ブームにつながって行きます

そんな中、純正以上に大きなピストンを組んで排気量を上げようとするショップが見つけたのが
ホンダの単気筒バイクFT500、XL500のピストン流用という手法です
なにせ1気筒当たり500ccというボア径なんで6個揃えると3000ccになる計算となるのと
バルブリセス(=バルブの逃げ)の修正さえすればほぼボルトオンで流用できるのが受けてこの手法が大流行
バイクが売れた台数以上に数が出るのと、オーダー単位が6個というのに疑問を抱いたホンダが
原因を調べて一時期出荷停止したなんてエピソードがあったりします(笑)

そんなことがありつつも日産自身はディーゼル仕様のLDも追加
日産の業績の安定や労使関係の絡みもあり長くメインを張っていたのですが
排気ガス規制により直列4気筒版はツインプラグ化されZ型に進化
6気筒版はEGI化する方向で排気ガス規制を乗り越えていったのですが
そんなL型6気筒エンジンに不満を抱いていた人がいました

スカイラインの開発責任者、櫻井眞一郎氏その人でした

スカイラインがR30型へモデルチェンジする際L20型に大幅に手を入れ各部寸法を変更
軽量化と低フリクション化を図りパフォーマンスの向上を果たしました



それが仇となり従来のL型とも後継のRB型とも共用部品がないため
オーバーホールができず困っているユーザーもいるという現状を生むことになったのでした

その後、新型エンジンへの切り替えにより徐々に姿を消して日本市場では
1985年(昭和60年)のスカイラインのモデルチェンジにより国内向けの生産を終了するのですが
海外市場向けにおいてはマイクロバスのシビリアンの中東向けにL28が搭載され
2000年代中盤まで生産されていたのでした。

L型エンジンの長所はとにかくタフというのがあげられますが
ボア拡げてターボで過給してブローしても深刻なトラブルにまで行くことが少なく
ばらして組めば復活できるというタフネスさが長らく支持される一因だったりします

そして汎用エンジンが故の個体数の多さ
これが一番の理由な気がしますが、スポーツエンジンではないという出自が故に
最大排気量のL28だけでもフェアレディZだけではなくセドリック/グロリア、ローレルといったサルーンや
前述したマイクロバス、シビリアンにまで搭載されたという搭載車種の多さから
チューニングベースとして使い捨てに近い扱いをされた結果
町のショップが世界レベルのチューニング技術を誇るようになったのでした

ここまでかなりざっくりとL型エンジンについて語ってみたものの
実はまだまだ逸話やバリエーションがあったりします
それらについても語ろうと思ってたのですが結構な長文になったのでまた次回に回そうと思います。

続く
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コメント

いじる人にはたまらないベースエンジン

L型にしろA型にしろ(あとSRとか)、もともとは決してスポーティな性格のエンジンではなかったんですよね。
それをいじって速くするのが楽しくてチューナーやプライベーターがはまったんだと思います。
日産の旧車が比較的残っているのも、ただ単に維持するだけではなくてエンジンチューンができる土壌みたいなものが確立されてるから「旧車で現行車をブチ抜く」人に人気なんじゃないかと。
特にL型はつい最近、OS技研からTC24とかいうチューンドエンジンが出たりと未だに進化し続けていますね。

お礼状

>>mamorunさん
実用エンジンながらレースにも使われたのも大きいですよねw
OSのツインカムヘッドを始めとする特殊ヘッドについては次回取り上げますので
宜しくお願いしますw

やはりメルセデス

自身もL型をいじっていましたが、元を辿るとやはりそれだけべースとなったメルセデスのエンジンが良かったっということですね。

お礼状

>>無記名様
兎に角丈夫というのがL型の持ち味でそれはそのままメルセデスの美点だったんだと思います。
でもメルセデスのエンジンをチューニングしてる人って知らないだけかもしれませんがあまりおられませんよねェ
もっと大きい排気量のエンジンがあるせいでしょうか?

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